『妻はサバイバー』を読んだ、まだ感想はまとまってない

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2022/4/28まで無償で全文公開してくれているので、読んでみた。というか、ちょっと読んでみようかなーと思ったら夢中で全部一気に読み切ってしまった。

ざっくり言うと、ある時から過食嘔吐を繰り返すようになった妻(虐待サバイバー)と夫(朝日新聞記者)の話。これだけいうとめちゃシンプルなんだけれど、妻が発症してからいまに至るまでの20年間が、新聞記者の圧倒的な筆力で非常に読みやすくまとめあげられている。妻が受けていた虐待がどのようなものだったのかは明らかにされていないが、虐待や性犯罪が1人の人間をどれほど破壊し尽くしてしまうのか、体は健康に見えてたとしても、このルポに記されている20年間の苦悩を読んでいくとよくわかる著者自身も途中で精神的な病にかかり、おそらく発症当時の30代の著者が考えていた人生設計とは全く異なる人生を歩むことになったんだろうと推察する。御伽噺のように、みんな健康になりました、めでたしめでたし、で終わらない。それでも、現実とともに歩んでいる著者と妻の姿は、精神疾患を患っている方や家族が精神疾患を持っている方にとって、勇気づけられるものなのではないかと思った。

読んでよかった。