文化部

【読書】『なにかが首のまわりに』チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ

このツイートを見て、読んでみた。チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ。 わたしは、島田雅彦も奥泉光も、アディーチェと同じくらい尊敬する作家だし、見ず知らずのふたりの関係になにかを言うつもりもまったくないけれども、でもその女性にとって、チママン…

6−9月の文化部:マリー・ローランサンから蔡國強まで

転職して4ヶ月半。問題がある転職先だったので走って逃げる準備はしているものの、前職と比べたら圧倒的に業務時間が少なく、「空いた時間に何が入ってくるのかしら?」と様子を見ていたら、圧倒的に文化活動(映画、美術展、読書)の時間が増えた。 ひとま…

2023年2月文化部(予定)

映画 babylon-movie.jp comp6film.com 美術館・博物館 www.mot-art-museum.jp higuchiyuko-circus.jp 読書 地球の果ての温室で 作者:キム チョヨプ 早川書房 Amazon 解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法 作者…

『川っぺりムコリッタ』

『かもめ食堂』『めがね』など、のんびりとした空気感と美味しい食事風景と人間の可笑しさを描く、荻上直子監督の最新作『川っぺりムコリッタ』をみてきた。 kawa-movie.jp 最近映画を全然チェックしてなかったから、最新作が公開されることを全く知らなかっ…

【書評】『「毒親』って言うな!』 斎藤学

「毒親」って言うな! (扶桑社BOOKS) 作者:斎藤 学 扶桑社 Amazon 最近よく聞く「毒親」論に対し、「親を憎んで思考停止するのはやめて、そこから一歩踏み出して自分を取り戻そうよ」と語る、家族問題に50年以上取り組んできた精神科医(臨床家)の著書…

【書評】『Humankind 希望の歴史』ルトガー・ブレグマン

「人間なんてロクなもんじゃない」という人間観って、実は科学的な裏付けはない 『Humankind 希望の歴史』は、現代の人間の人間観の底流に流れる「人間はロクなものじゃない」「人間はおかれた状況によりどんな残忍なことでもしうる」という、人間の本性は悪…

【書評】『実力も運のうち 能力主義は正義か?』 マイケル・サンデル

私が大学に行けたのは努力のおかげ?それとも家にお金があったから? 正直自分はまあまあいい大学をでて、まあまあいい職場にめぐまれて、まあまあ社会的にも認められており、高校・大学でも同窓会に行けば「すごいねー、頑張ってるねー」と言われる。アンケ…

DOMANI 明日展 2021(新国立美術館)に行ってきた

新国立美術館3月7日まで開催している「DOMANI 明日展 2021」に行ってきた。 新国立美術館 www.nact.jp 文化庁の新進芸術家海外研修制度で海外派遣された芸術家の展覧会で、毎年やってるらしい。知らなかった〜。おうち大好き芸人だけど、流石に2週間くらい…

【書評】『私の名前はルーシー・バートン』『何があってもおかしくない』エリザベス・ストラウト

親子関係で傷ついた人や、過去に苦しむ人に読んで欲しい エリザベス・ストラウトは、優しさと残酷さを一つの作品の中に包含できる稀有な作家だ。『私の名前はルーシー・バートン』『何があってもおかしくない』はイリノイ州アムギャッシュという、小さな田舎…

【書評】『教養としての投資』奥野一成

ビジネスを学ぶためには投資が一番 来年から経営に近い部署に異動になりそうで、真面目に経営の勉強をしたくて手に取ってみました。『ビジネスエリートになるための教養としての投資』 (奥野一成 著) ビジネスエリートになるための 教養としての投資 作者:…

【書評】『人のために頑張りすぎて疲れた時に読む本』根本裕幸

年末にふと買ったらめちゃめちゃよかった心の持ち方を変える本 年末に信頼している本屋さんで「僕らの冒険には本が必要だ」という大和書房のキャンペーンが行われていた。その本屋さんは本当に選書のチョイスが素敵で、間違っても「嫌韓」「愛される女は男に…

【書評】『人に頼む技術』 ハイディ・グラント

どうすれば気持ちよく人に頼むことができるのか? 仕事でもプライベートでも、人に何かを頼むのが苦手。 自分は他人から何かを頼まれるのがそんなに嫌いではないけれど、自分が頼む立場になると・馬鹿にされるんじゃないか・負荷をかけることで嫌われないか…

2020年面白かった本③

引き続き、2020年面白かった本:小説編。 ザリガニの鳴くところ ディーリア・オーエンズ ザリガニの鳴くところ 作者:ディーリア・オーエンズ 発売日: 2020/03/05 メディア: 単行本(ソフトカバー) ノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見…

2020年面白かった本②

引き続き2020年に読んで面白かった本。この記事は仕事関係で参考になった本。 Joy at Work 近藤麻理恵、スコット・ソネンシェイン Joy at Work 片づけでときめく働き方を手に入れる 作者:近藤麻理恵,スコット・ソネンシェイン 発売日: 2020/09/16 メディア: …

2020年面白かった本①

今年読んで面白かった本。第一弾は社会との向き合い方、社会の見つめ方を少し変えてくれた2冊。 『居るのはつらいよ』 東畑開人 京大を出て臨床心理士となった著者が「ケア」でなく「セラピー」に拘って沖縄に辿り着き、紆余曲折を経て、「ケア」と「セラピ…

ドラマ「ダブルブッキング」がおすすめ

千葉雄大さんの「ダブルブッキング」をTVerで見たんだけど、久しぶりに日本のドラマでめっちゃ面白かった!千葉さん本当にうまいな~~~! tver.jp あらすじ オンラインデートでダブルブッキングしちゃった千葉雄大さん演じる雄二。どうにか乗り切るために…

【コミック】ブルーピリオドが面白い

月一文化部、今月はマンガ大賞2020を受賞した「ブルーピリオド(山口つばさ作)」 afternoon.kodansha.co.jp あらすじ:成績優秀リア充高校生の矢口八虎は、ある日見た絵画に心を奪われる。その日をきっかけに、美術にのめり込んでゆく…。 現時点(2020/4/5…

【映画】『パラサイト 半地下の家族』は人間讃歌か絶望か

今日は有休をとって、月1文化部の活動日※。 ※月に1回は、映画を見る、芝居・ミュージカルを見に行く、美術館・博物館に行く、などなど、何かしら文化的な活動をしよう!という一人部活。 今月はカンヌ国際映画祭でパルムドール受賞し、アカデミー賞にもノミ…

【映画】『ジョーカー』怖すぎるのに胸が苦しくなった

2019年10月4日公開の映画『ジョーカー』を見てきました。コワカッタヨー 導入から不穏で嫌な気配に満ちて、その気配が映画を見終わってもなお続く、怖くて胸が苦しくなる映画だった。映画を見終わってもなお、後ろから誰かにつけられているような、見られて…

【Netflix】The Final Table が面白い

NETFLIXの森をさまよっていて、見つけたよ!面白いもの。 www.netflix.com 各国を代表する2人組×12組のシェフが、お題(”タコス”、”パエリア”)に沿って、独自の料理を作り、競い合う。 ネットフリックスオリジナルシリーズで、会場、参加者、素材、どれをと…

恋に落ちた人はみんな可愛い Netflix “5ファースト・デート”

土曜に暇すぎてぼんやりNetflixの森を彷徨っていたら、めっちゃめっちゃツボにはまって6話一気見してしまったリアリティ番組があったので、ぜひ!Netflixの民は見てほしい…! 5ファースト・デート/Dating around Dating Around | Netflix Official Site エピ…