【読書】『なにかが首のまわりに』チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ

このツイートを見て、読んでみた。チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ。 わたしは、島田雅彦も奥泉光も、アディーチェと同じくらい尊敬する作家だし、見ず知らずのふたりの関係になにかを言うつもりもまったくないけれども、でもその女性にとって、チママン…

【読書】『くもをさがす』西加奈子

くもをさがす 作者:西加奈子 河出書房新社 Amazon 2021年に母が乳がんだと診断され、2023年には私自身が人間ドッグの乳腺エコーで要検査になった。結果として母は、紆余曲折を経たものの、信頼できる病院・先生を見つけ、手術を無事に終えることができ、定期…

2023年2月文化部(予定)

映画 babylon-movie.jp comp6film.com 美術館・博物館 www.mot-art-museum.jp higuchiyuko-circus.jp 読書 地球の果ての温室で 作者:キム チョヨプ 早川書房 Amazon 解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法 作者…

『Oh William!』 by Elizabeth Strout

前にブログにも書いた、エリザベス・ストラウトのルーシーシリーズの新作が発売されていたことに、ある読書ブログをみて気がついた。久しぶりの洋書Readingだったので読み切れるか心配だったけれど、ちょうど英語の勉強を本気でやり直し始めたところだったの…

【書評】『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』東畑開人著

2年前に『居るのはつらいよ』をよんでからファンになった東畑さんの最新の書き下ろし『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』を読みおわった。 なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない 作者:東畑開人 新潮社 Amazon 紀伊國屋じんぶん大…

『妻はサバイバー』を読んだ、まだ感想はまとまってない

note.com 2022/4/28まで無償で全文公開してくれているので、読んでみた。というか、ちょっと読んでみようかなーと思ったら夢中で全部一気に読み切ってしまった。 ざっくり言うと、ある時から過食嘔吐を繰り返すようになった妻(虐待サバイバー)と夫(朝日新…

【書評】『「毒親』って言うな!』 斎藤学

「毒親」って言うな! (扶桑社BOOKS) 作者:斎藤 学 扶桑社 Amazon 最近よく聞く「毒親」論に対し、「親を憎んで思考停止するのはやめて、そこから一歩踏み出して自分を取り戻そうよ」と語る、家族問題に50年以上取り組んできた精神科医(臨床家)の著書…

【書評】『Humankind 希望の歴史』ルトガー・ブレグマン

「人間なんてロクなもんじゃない」という人間観って、実は科学的な裏付けはない 『Humankind 希望の歴史』は、現代の人間の人間観の底流に流れる「人間はロクなものじゃない」「人間はおかれた状況によりどんな残忍なことでもしうる」という、人間の本性は悪…

【書評】『実力も運のうち 能力主義は正義か?』 マイケル・サンデル

私が大学に行けたのは努力のおかげ?それとも家にお金があったから? 正直自分はまあまあいい大学をでて、まあまあいい職場にめぐまれて、まあまあ社会的にも認められており、高校・大学でも同窓会に行けば「すごいねー、頑張ってるねー」と言われる。アンケ…