月1文化部を大切にしようと思った話

仕事をすることで人を傷つけてしまっていたかもしれないな、と突然気がついた。

4月から新しい部署に異動して、いろいろな人に評価してもらえたり、お給料もちょっとあがったりして、「会社から認められている=自分のやっていることは正しい」という単純明快でわかりやすい論理に飛びついてしまっていた。だけど、私が使えないな、と心の中で切り捨てていた彼女が別の場所でイキイキと輝いて力を発揮している姿をみて、明確に「あ、私がいま従っている論理は、私が望んでいる社会を生み出さない論理だ」と気づいた。

いま私の会社、というか私の同僚が採用している論理は「ゴールを設定し、そこから逆算して、論理的に考えて、いまなすべきことをする」だ。その論理自体は良いものでも悪いものでもなく、最短ルートを直線で進んでいくための手段としてsmartなんだと思う。

だけど、その論理は、私が大事にしている価値観「Marginalな立場にいる人が、その場でイキイキと自分らしく生きることができる社会を構築する」と相入れないこともある。

最初の彼女の話に戻ると、彼女の今の仕事ぶりは、果たすべき役割を果たすことができていない、逆算論理からいくと落ちこぼれだ。でも一方で、彼女がいることでチームがイキイキとしてコミュニケーションが生まれる、場所もある。そこでイキイキしている彼女を応援したいな、と、Marginal論理を大切にしている私は心から思う。

そんなことをつらつら考えているうちに、そういえばそういう自分の心の柔らかい部分を再認識するために設定した、月1文化部の活動が疎かになってしまっていたなあ、と思った。映画を見に行ったり、漫画を買ってみたり、美術館に行ったりすることは、仕事でロジカルシンキングに支配された自分の感性をゆるめるのに必須のものだけど、仕事で認められてることが楽しくてそっちに突き進んでしまっていた。その結果、どんどん自分の心と頭の領域が仕事に侵食されて、自分が大事にしているものを大切にできなくなっていた。

ああ、気づけてよかった。でもきっとどこかでまた私は大切なことを見失ってしまうから、見失わないように、自分の感性を柔らかく保つために、月1文化部をやっていきたい。

 

ということで5月の月1文化部はこれを読んでます。

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普段は単行本派だけど、単行本ってある程度自分の好みで買うので、「自分好みの作品」にしか出会えないなーと思って、本屋さんで文芸誌を初めて買ってみた。自分のcomfort zoneを1歩踏み出してみたら、新しい発見ばかりで刺激があってとても良い。読み応えの塊&絶対に自分で選んだら読まないであろう新しい作品に巡り会えてまあ楽しい。人の痛みに寄り添える人であり続けるために、いろんな作品とこれからも出会いたいな。

 

 

月1文化部 活動履歴 

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